漫画作品の第1巻(1話)のみあらすじを書いて物語(ドラマの脚本や漫画原作)の作り方を勉強する方法とは?

僕は漫画原作者を目指している人やテレビドラマの脚本家を目指している人にも、「漫画を読んで、あらすじを書く」トレーニングをお勧めしています。

なぜなら、筋をつかむという行為は、ドラマに1本の道筋を作る上で、大切な能力になるからです。

今回は、試しに僕があらすじを書いてみました。漫画作品は、「波よ聞いてくれ(沙村広明)」です。

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では、始めます。ここからです。

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人の人生は想いもしないことが突然起きる。今まで出会ったことのない人たちと出会い、今まで経験したことがないことを経験する。

沙村広明氏の「波よ聞いてくれ」は、そんな誰でにも起こる偶然の出会いからすべての物語が始まるのだった。。。

 

波よ聞いてくれ(沙村広明)第1話あらすじ

第1話「お前を許さない」

舞台は、北海道札幌市。

25歳を過ぎて彼氏と別れた鼓田ミナレは、居酒屋で酔いつぶれていた。40分前に知り合った藻岩山ラジオ局「MRS」のチーフディレクター麻籐兼嗣と一緒に飲んでいたのだ。

ミナレは別れた彼氏(光雄)のことを麻籐に愚痴ってしまう。そして気が付いたら自宅のベッドの上だった。

「またやってしまった!!」

飲んで記憶を失うことはいつものことだった。

 

ミナレは勤務先である「パンとカレーの夢空間 VOYAGER」へ出勤する。酔いつぶれてしまっていたため遅刻してしまった。

フロアチーフのミナレは、いつものように元気よく働いている。

昨夜知り合った麻籐が勤めている藻岩山ラジオ局「MRS」の放送が店内に流れている。

ちょうど茅代まどかの「Sephtember Blue Moon」という番組が始まったところだ。そして、この番組の中の「街角ロスト・ラブ」という企画が流れる。

この企画は、札幌市内の酷い失恋をした人達にその恨みつらみを赤裸々に語ってもらうというものだった。

 

ミナレは、この企画で流される若い女性の声に耳を傾けていると、これはまぎれもなく自分自身の声だということに気づき、青ざめていく。

ミナレは車で藻岩山ラジオ局「MRS」へ急行する。

受付で麻籐の名刺を見せて、「この名刺の人に会わせてください」と面会を求めた。

麻籐のいる4階の8スタジオへ行くと、麻籐が「来たねえ」と声をかけてきた。ミレナを待っていたのだ。

ミナレはつかつかと録音ブースへ入ると、流されている自分自身の声の放送を止めようとする。

そのとき、麻籐が入ってきてラジオには3秒ルールというものがあることを伝え、放送を止めるからには代わりに間を持たせるようにミナレに言う。

ミナレは放送を止めて、自分が肉声で語ることを決心する。

マイク機材の説明を受け、想いをマイクにぶつけたのだった。

 

1分ほどミナレは自分の想いを語った後で調整室に戻ると、麻籐から居酒屋で録音されていたICレコーダーを渡される。

怒り狂っているミナレは「出るとこ出ますから!!」と息巻いていた。しかし、麻籐は昨夜ミナレからもらった名刺を見せる。

その名刺の裏には「私、鼓田ミナレは麻籐氏が私との会話の内容をなんぴとに伝えようと文句を言いません。グチ聞いてくれてありがとうアイシテル」と書かれていたのだった。。。

 

波よ聞いてくれ(沙村広明)第1話見どころ

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 作者の沙村氏がコンセプトに掲げたのが「今度こそ間違いなく人の死なない漫画」というものだそうです。ちなみに、デビュー作である「無限の住人」は時代活劇です。

担当に「ラジオと恋愛の話を描きましょう」と言われたそうですが、第1話では両方の要素が出ていますね。

偶然知り合ったラジオ局のディレクターに前彼の愚痴を言ったところ、その話が録音されていてラジオで流されたという、素晴らしい導入から始まります。

ラジオを題材に漫画を描くのはかなり難しいと思います。なぜなら、ラジオは視覚に訴えかけるものではないからです。

ラジオで流される音声は必然的に漫画の中では「活字」にならざるを得ません。今後、これをどのように解決していくのか作者の手腕が問われるところです。

まさかラジオの音声が流れるシーンを描写するのに、活字だけだらだら並べるわけにはいかないから、べつの場面を描きながら、その場面に音声(活字)をかぶせる方法で描くと思います。

実際に「波よ聞いてくれ」でもそうなっています。勤務先の「パンとカレーの夢空間 VOYAGER」で働いているシーンにミナレの音声が流れているように描かれています。

このとき、実際の会話とラジオから流れる音声(活字)が、ごちゃごちゃにならないように描きわけないといけませんが、作者はうまくやっていますね。

主人公のミナレがうまく浮きだつように描かれています。

自分の声が流されるのを阻止する代わりに、間を持たせる必要からマイクに向かって想いを語るシーンがありますが、ミナレは人をカテゴライズする愚かさを語っています。

ミナレは、いっけん破天荒なキャラのように思えて、思慮深いところがあるんですね。

さてさて、どのように物語は進んでいくんでしょうか? 楽しみです。

 

 

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ここまで。

 

見どころ(あるいは、あなたが作品から学んだこと)まで書けるとよいのですが、あらすじだけでも、非常によい勉強になります。

どのようなストーリーにも1本筋が通っており、その1本の筋を作品から取り出せる能力を身に付けられると、あなたが物語を書くときに、その能力を活かせられるのです。

また、ジャンルごとに核になる物語を頭に入れておくと、物語が作りやすいです。なぜなら、その核になる物語を下敷きにできるからです。

まずは、100本ノックですね。漫画作品を第1巻のみ、あらすじを書いてみましょう。

僕がお勧めしているのは、こちらのサイトです。このサイトは、1巻丸ごと無料で立ち読みできますので(すべてじゃないですが)。そして「これは面白い!!と思った作品」「次は?次は?とページを繰った作品」のみ購入して、あなたの核になる物語にしてみてください。

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ひとつ重要なことを伝え忘れました!! 漫画を読むときは、あなたの好きな作品、好みの作品ばかりを読むのではなく、適当に選んだ作品を読むとよいです。恋愛ものが好きで、恋愛ものばかりを研究していて芽が出なかった人が、別ジャンルを書いて、急に伸び出す場合がよくあるからです。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

沢村浩平(さわむらこうへい)

大阪府出身。ブログ「面白い物語に魅せられて」管理人

高校中退後に上京。様々なアルバイトを経て、保険調査会社に勤務する。保険の調査をしながら、テレビドラマの脚本や漫画原作の制作に携わる。

とは言っても、ある脚本家や漫画原作者の下書きばかりをしていた。要するにアシスタントである。

最初はテレビドラマの脚本を下書きをしていた。ひたすらプロットを作る日々が続く。ある日、先生に「これ、いいねえ」と言われ、はじめて脚本を書く。先生がそれに手を加えてみると、まるで別の作品になってしまったので、自分の技術のなさを痛感する。

保険調査会社に勤務しながら脚本の下書きを書いていたが、保険調査をしていた関係で、ある漫画原作者から協力を依頼される。

その企画はボツになったが、その後、その漫画原作者のもとで原作の下書きに携わる。潜入取材多数。タイトルは申し上げられないがテレビドラマ化されたものもある。

その後、脚本家の先生はご高齢のため亡くなり、アシスタントをしていた漫画原作者は廃業したため、独立することなく業界から足を洗う。

今現在は、保険調査の仕事をしながら、たまに演劇の自主公演の協力をしたり、専門学校生の自主制作映画の手伝いをしている。